「 モリンガの育て方 」 一覧
【タダでモリンガ!】家庭菜園でモリンガを育てて料理に活用
北インド原産のワサビノキ科のハーブで熱帯・亜熱帯地域に自生する、暑さに強い植物です。
生育・発芽には20℃以上が必要で、5℃以下になると枯れますので、九州以北なら家庭菜園用の温室等で栽培します。
自生している地域では枝を地面に刺して置けば根が張り、木になり、5m程にすぐ成長してしまう成長力の高い植物ですので、植え替え等も頭に入れておきます。
5000年の歴史を持つインド伝統生命医学「アーユルヴェーダ」(アーユス=生命、ヴェーダ=知恵)にも「モリンガは300の病気を予防する」という記述があり、「奇跡の木」とも呼ばれ、鞘、葉、茎、根、花、種全てに利用価値がある事が古くから知られています。
CO2の吸収が広葉樹の6倍もあり、水質浄化効果や土壌改良効果も確認されています。
また、有機農業のための肥料、自然食としての家畜の飼料にも活用され、生産性が30%も増加する事が実証されています。
海外で栽培されている国々
東南アジアや南米、アフリカ等に栽培は広がり、原産国のインドは勿論、インドネシア、フィリピン、他の国々でも、以下のような理由で栽培や植樹が始まっています。
- セネガル、ジンパブエ⇒栄養失調の乳幼児、妊婦、エイズ患者の栄養補助、免疫力向上食品として
- タンザニア、ニカラグア⇒干ばつの際の非常食、乾季における家畜肥料として
- ウガンダ、マダガスカル、マウライ⇒雇用機会・収入向上を図る産業として
- ブラジル⇒水質浄化・土壌改良材として
- ドバイ、フィリピン⇒CO2削減を図る環境保護活動として
国内で栽培されている地域
日本国内では熊本天草、沖縄等が栽培に成功していて、宮崎、長崎、福岡、沖縄、香川小豆島、新潟等でも栽培が開始されています。
九州以北地域でもビニールハウス等での栽培も試みられ、全国に拡大しています。
種や苗の購入
天草モリンガファームでは種やモリンガ栽培カンタンキット(種4個とジフィーポット2個)も販売されています。
モリンガの種を販売している所はわずかで、Amazonや楽天の通販で苗の販売もありますが、数が少なく、売り切れている事が多いです。
種の植え方
- 3~8月にタッパ等に水を含ませた脱脂綿を入れ、種を上に置きます。
- 脱脂綿が常に湿っている様に、水は少しずつ毎日やります。
- 推奨発芽温度20℃以上ですが、水が多過ぎると発芽しません。
- 2週間程で発芽しますので、芽が2~5cm程になったら直径10cm程のポットに移し、2cm程の深さに埋めます。
- 土は水はけが良い市販の培養土のみで大丈夫ですが、赤玉土(中粒)を混ぜると良く根が張ります。
※ポット(ジフィー又はプラ製)に直接種を植える場合は、土を2cm程被せ上部をラップで覆います。
※ポットの下半分が常に湿っている様に、水は少しずつ毎日やります。
発芽後の育て方
- 芽が15cm程に成長したら、ジフィーポットなら底を少し切り取り、プラポットなら根を傷つけないように植え替えます。
- 6~7号程の大き目で底が深い鉢か、陽あたりの良い畑に植え替えます。
- 畑の場合は30cm程畝を高くし、排水を良くします。
- 土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。
- 1.2~1.5m程に成長したら、根元から50~80cmの高さに刈り込むと、切った部分から枝が2~5本出てきます。
- 6~9月の生育期に肥料を与えると更に成長します。
冬場の育て方
- 温度が10℃以下になると落葉します。
- 12月頃、根元から5cm程の高さに切り、墨汁で切り口を塗ります。
- 土が雪や霜に晒されない様に周りにもみ殻などを入れ、マルチビニール等を被ます。
- 透明ビニールでトンネルを作ると更に効果的です。
- 鉢植えの場合は室内の暖かく明るい場所で管理し、極力水やりは控え、乾燥気味に育てます。
- 春になると新芽が出てきます。
収穫方法
- 葉の収穫は夏から秋にかけて年に3回程、鞘の収穫は樹齢2年程から可能です。
- 枝から折り、葉を丁寧に採っていきます。
- 水で洗うだけで、そのまま料理に利用できます。
家庭菜園でモリンガ
温度と水やりに注意すれば比較的簡単に育てる事ができ、収穫時期には食べきれない程の葉が茂ります。
90種類以上の栄養素を含み、ビタミン群やミネラル等も豊富な葉は野菜以上の栄養素があります。
生でもサラダやスープ、ジュース等幅広く利用でき、乾燥した葉や花はハーブティーとして美味しく飲む事ができます。
体質や環境の改善の為にも、モリンガの栽培にチャレンジしてみては如何でしょう!栄養満点のモリンガをお腹一杯「タダ」で食べられちゃいます。